映画座

「小さい頭巾」と「枕の掃除」と「トンヌラ」による、映画のレビューブログ。楽しければいいじゃない。そんな我々の遊びの場。Twitter ID:@coldish1014

衝撃!!! 荒野を駆ける世紀末映画!!!

f:id:coldish:20170510185448j:plain

 

どうも『枕の掃除』です。
皆さんは何を期待して映画を観に行きますか?

私が映画に求めるのは「衝撃」です。

衝撃と言っても単に凄いどんでん返しがあるとか、物語がおもしろいとか、確かにそれも面白さの一端を担ってはいますが、私の求める衝撃とは少し違います。

では衝撃とは一体何か

今回紹介する映画は、私の問いに真正面から答えてくれる映画です。


マッドマックス ~怒りのデス・ロード~

f:id:coldish:20170510184645j:plain



あらすじ
行って帰る
以上

 


『マッドマックス 怒りのデス・ロード』日本オリジナル予告



マッドマックスシリーズの4作目であるこの作品は、前作のサンダードームから実に30年ぶりとなる続編です。

続編と言っても完全な続き物と言うわけではなく、1本の単独作品としてみることができるため、過去作を観ていなかったとしても問題は全くありません。


さて、この映画のどこに衝撃があるかと申しますと

 

まずアクション、そしてビジュアル

この二つが特に際立ってこの映画を特別な作品にしているのは間違いないでしょう。

何と言ってもこの作品、本編は約120分ですが、ぜーーーんぶアクションで物語が進行しています。のっけからアクション、中盤もアクション、ずーーーとアクション、全部アクション。


常に画面の中で、何かしらのアクションが起きています。
なのに注目すべきは、撮り方が丁寧だ!っということです。


アクション映画を観ているとしばしば思うのが、画面がごちゃごちゃしてるなーとか、何やってんのかよくわかんないなーとか
画面の緊迫感を重視するあまり、乱暴な撮り方が目立ったりします。

 


しかし

 


この映画は違います。

 



今誰と誰が対峙していて、各個人何をしているのか。
それがとにかくわかりやすい。


サーカスのような見たこともないアクションを繰り広げているにもかかわらず、この見易さは驚きです。


ここまでアクションが凄い、アクションが凄いと言っていると、じゃあお話はそうでもないの?と思う方もいるかもしれません。


確かにあらすじは先ほどの一文で表せるほどシンプルではあります。

ただ勘違いしてほしくないのは
アクションばかりでも、決して物語が進行していないわけではないんです。

ストーリーが極限まで研ぎ澄まされて、その分アクションが剥き出しになっているだけなんです。

 


アクションのためにストーリーがあるのではなく、ちゃんとストーリーのためにアクションがあるため、アクション中も物語がきちんと進行しているのが注目すべき点です。

 


そして次に
個人的にはこちらの方が衝撃的だったビジュアルについてです。

ビジュアルの何が衝撃的かと言うと、とにかくカッコイイ!この一言に尽きます。

まず注目すべきは改造車のビジュアル

 

トゲトゲの車だったり

f:id:coldish:20170510185215j:plain

 

武器がめっちゃついてたり

f:id:coldish:20170510185257j:plain

 

常にエンジンから火が噴いてたり

f:id:coldish:20170510185448j:plain

こんな車見たことない!

 


その初めて見るものへのワクワク感!


そしてキャラクターのビジュアルも
特にお気に入りなのはギター男

f:id:coldish:20170510185612j:plain


今までギターから火を噴かせながら、それを武器として戦わせようと考えた人がいただろうか、その斬新への驚き。


常に乳首ばっかりいじってる人食い男爵もお気に入りです。


とにかく見たこともないやつらが見たこともない戦いを繰り広げている。


これです。


私が映画に求めている衝撃とはこのことなんです。


驚きと、狂気と、歓喜から来る衝撃

 


これを映画体験と言わずして、何を映画体験と言うか!


それほど私はこの映画から強い衝撃を受けました。



最後にもう少し映画の全体的な話をすると、この映画、全体的にフェミニズム的視点が前面に押し出されています。
監督のジョージ・ミラーの特徴として、強い女性像が彼の映画にはしばしば登場しますが、今回はその色が特に濃い作品になっています。

女大隊長のフュリオサの活躍もさることながら、後半に出てくる婆さんたちの男気あふれる活躍にも必見です。


もちろん主人公マックスにも目が離せません。
前作まではメル・ギブソンがマックスを演じていましたが、今作はトム・ハーディがマックスの役を演じています。これがまた絶妙で、強いだけじゃなく、心にトラウマを抱えたマックスの微妙な心情をうまく引き立てています。強いだけじゃなくて優しさも垣間見えるのがトム・ハーディ版マックスの特徴と言えます。



さてここまでいろいろと語ってきましたが、結局何が言いたいかと言いますと

やっぱり映画っていいものだな~

ってことです。

別にこの映画でなくとも、映画を観て何かしらいいものを観たな~と思えたら、それは素晴らしいことじゃないですか。

だから私は映画が好きなんです。