映画座

「小さい頭巾」と「枕の掃除」と「トンヌラ」による、映画のレビューブログ。楽しければいいじゃない。そんな我々の遊びの場。Twitter ID:@coldish1014

やっぱり映画って素晴らしい。友情と想像力の物語!

f:id:coldish:20170503094314j:plain

どうも『枕の掃除』です。

 


小さい頭巾が映画制作映画をレビューしたので、被せて私も映画作成映画をレビューしたいと思います。


なんとなく察する方もいるかもしれませんが、小さい頭巾もトンヌラ(←まだ登場してないけど)も私も同じ大学の映画サークルで一緒に自主映画を作ってた友人なわけですが

今回紹介する映画は、少年たちがある映画に影響を受け、自主映画を始める物語です。


リトル・ランボーズ

f:id:coldish:20170503094314j:plain



あらすじ
1本の映画との出会いから、ともに映画作りを始めた2人の少年。
全く違った少年たちが映画作りを通して次第に友情を深めていく。

 


リトル・ランボーズ




今回この映画を観て私が話したいのは2つ
① 二人と二人を取り巻く環境について
② 映画って素晴らしい
この2点について話していきたいと思います。



まず率直な感想として
観ている最中終始心が痛くて仕方がなかった…



主人公は宗教上の理由で娯楽を一切禁止されている少年ウィルと兄と二人暮らしで問題児のカーター。二人がある映画との出会いをきっかけに友情を深めていく話なわけですが


とにかく苦しかった!

 


何が苦しいって、ウィルとカーターの友情とすれ違
互いの価値観の違い
でもどっちの気持ちも理解できるからより苦しい!


とくにカーターの気持ちを考えると辛くてしょうがない……
ウィルと二人で映画作りを始め、まさに親友同士の関係だったのに
自分が1週間いない間にウィルは知らないやつらを勝手に引き入れて、映画を楽しそうに撮ってるわけですよ!

居心地悪いに決まってるじゃないですか!

 


誰しも経験があるのではないでしょうか

今まで知らなかった世界に触れ、変わらぬ自分のつもりが、いつの間にか周りの見えない別の自分になってしまうこと。その盲目感。

一部の少人数でやってた頃はすごく楽しかったのに、メンバーが増え、場の雰囲気が別のものになってしまうことで、自分の存在が薄まってしまう疎外感。


くるしーーーーーーーーーーー!!!!

 


だってどっちも悪気なんて一切ないのに、
なのにいつの間にかすれ違っている。



この映画を観ていると、小さい時の友達ってすごく大切だなと思います。
スタンド・バイ・ミーではラストに「12歳の頃のような友達はもうできない」という台詞がありますが、小さいころの友達ってその人の人格形成にも大きな影響を与えるし、年齢的に一番純粋で一番傷つきやすい年頃でもあるわけですし、本当に大切な存在なんだと考えさせられます。


でもそうやって大人になっていくんだなと思うと生きるって大変だなーと思ったりするわけです。

 


二人のこともさることながら、その周りの大人たち
お前らは不器用すぎるだろ!


自分だって内心信仰心に疑問を持ってるくせに、それに向き合えない母親


とにかく弟との接し方が全く分からない兄貴


最後にはみんな自分に正直になれるけど、終始周りの大人にはもやもやさせられます。


終始心が痛い作品ではありますが、最後には清らかな気持ちになれるこの映画、是非主人公たちのような子供たちに観てもらいたい。そんな映画です。



次に
② 映画って素晴らしい
について


タイトルからわかる通り、主人公たちが影響を受けた映画は私も大好きランボーの1作目です。

f:id:coldish:20170503100141j:plain



ウィルは宗教上の理由で娯楽を禁じられているわけですから、ランボーを見たときの衝撃は凄まじかったことでしょう。

映画を観終わった後の無性に走り出したくなる感じや、映画のまねをしたくなる感じ。
わかる!すごくわかる!


ウィルがランボーのまねしながら走り回ってるシーンだけで涙が出てきます!

 

だってたった1本の映画が少年に新しい価値観を与えて、人生そのものを突き動かしてるんですよ!


だから映画って凄いんです!面白いんです!好きなんです!


映画の中で無邪気にカメラを回してる彼らは、かつての私そのものです。
あの映画が面白かった。あのシーンがかっこよかった。と仲間内で語り合い

俺らも撮りたい!とオリジナルの脚本を作り始めてた過去の自分と重なるんです。



だから他人事じゃないんですよ。
我々だって映画と言うものに突き動かされて現に映画を作ってたわけですから!


あと個人的には劇中の映画のチョイスがランボーというのがまたいいですね。
だってランボーなんて子供の好物そのものじゃないですか。


いずれランボーについては個別にレビューしたいと思いますが、あれは小中学生の男子にはたまらん映画ですよ。



最後に
こうしてレビューを書いていると、どうも昔みたいにまた何かやりたくなってきてしまうわけですが、限りある時間、どのように過ごすか皆さんも映画でも観ながら考えてみてはいかがでしょうか。