『アウトレイジ』アウトレイジ最終章公開! 1作目のあらすじと見所(ネタバレなし)
こんにちは!
小さい頭巾です。
さてさて、皆さんはこんな体験をしたことはないでしょうか?
①恐い人に絡まれて死を覚悟する
②客引きに騙されて100万円騙し取られる
③盃を交わした兄弟から裏切られ絶命する
等々。
はい、今皆さんは首を横に振っていることでしょう。
そうですね普通なかなか体験しないことだと思います。
③に至っては体験したらそれで最期ですしね。
ということで、せいぜい
①恐い人に絡まれそうになって目をそらす。
②客引きが寄ってきたら早歩きで巻く。
③盃を交わす、まず「盃」って何て読むの?
と、一般人が体験しうるものはこの程度だと思います。
僕だってそんな体験したことないです。
一度だけ、僕は何もしていないのに勘違いからボクサーの人に
「なんだてめぇぶん殴られてぇのか!」
と、結構本気で殺されかけたことならありますが別に恐くはなかったですし。
ちょっと漏らしただけで済みました。
というわけで、凄みのある人からの怒号は実際に経験すると死ぬ程ビビりますが、その怒号が飛び交っているのがスクリーンの中だったら……
それらの怒号はエンターテイメントに変わってしまうんですね。
では今回僕が紹介する映画はこちらになります!
アウトレイジ
全員悪人
の文字に嘘偽りのないことが瞬時にわかるほど強面揃いの画像ですね。
それではあらすじを見てみましょう!
あらすじ
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会。その組長の関内は若頭の加藤に、池元組の組長・池元のことで苦言を呈す。そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友にその厄介な仕事を任せる。こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
登場人物の名前がわんさか出てきてわかりづらいですが、まぁそこはさておき。
この映画は任侠もの。
いわゆるヤクザをメインとした映画でございます。
もう心地よいくらいに流れ出てくる
悪悪悪悪悪悪。
この映画の面白いところは映像としては淡々としていながらも、中身は大きく弾けた作品であるところだと思います。
裏切りや主要人物の死など、本来映画では見せ場や盛り上がり所となるであろうシーンでもこの映画は
ここが見所だよ!!!!
ってわかりやすく演出していないんです。
映画でありがちなのは盛り上がるところでは盛り上がる曲が流れたり、映像的な演出が入ったりするのですが、この映画は
誰かが劇的に裏切りをしようが
主要人物が死のうが
映像的には大きな変化がないんです。
まるでそれが当たり前とでも言うようにありのままがそのまま映像にされているだけという感じ。しかもそれが何度も起こる。
この世界ではこれが珍しいことではなく、ごく日常的に起きることなんだと見ている側もこの恐ろしい世界に、知らず知らずに飲み込まれていく。
そんな感覚を味わいました。
暴力等は刺激的な表現がされているところが多いですが、余計な曲や演出を使わずに、その暴力の刺激だけで観客に衝撃を与えてくる。
画面もどことなく暗いし、淡々としているように見えて中身はかなり動的。怒鳴り散らしたり拳銃を発砲したり、怒涛の連続。
だから最初から最後まで飽きることはないし、次には何が起きてしまうのだろうとドキドキしながら見ることができます。
さて、珍しく少しまともに話してしまいましたが、ここで予告を見てみましょう。
凄まじい怒号の威力
このヤロー!
バカヤロー!
怒号の大盤振る舞いだこのヤロー!
やっべぇっすよ。
恐っ。
これだけ見ると「このヤロー!!」
とか
「バカヤロー!!」
と怒りに任せて怒鳴ってるだけで、彼らの言い争いは驚くほど中身がない。
このヤロー!!
バカヤロー!!
に少し言葉が加えられてるだけです。
しかし圧倒される程の迫力の前では、言葉の意味なんて無いようなもの。きっと何を言おうと彼らのその勢いなら恐く見えてしまうはずです。
というわけで、試しに彼らに可愛らしい言葉を言わせてみましょう。
こええぇーっ!!!!
仔犬を撫でる勢いでそのまま捻り殺しそうな勢いです。
こんなんダッシュで買ってくるわ。
欲している商品なんてこの迫力の前では無意味です。
……あれ?
……思ったより可愛いく見えてきたぞ。
どうやら台詞は大いに関係があるようでした。
他にも試しに
とりあえず叫けばせるだけ叫けばしたり
顔の迫力オンリーで黙らせてみたりしましたが、やはり恐さは半減という結果に。むしろ圧倒されているようにすら見えてきました。
もはや映画レビューのブログなのか、何かの研究ブログなのかわからなくなってきましたが、つまりこの結果から得られるのは
うるせぇんだよこのヤロー!
とか
ふざけんなバカヤロー!
と言った中身のないように見えるこれらの台詞には相手を脅す爆発的なエネルギーがあるということです。他の台詞じゃダメなんです。
その爆発的なエネルギーがこの映画にはあらゆるところ、いや常にと言ってもいいでしょう。
そう、常に散りばめられているのです。
淡々とした映像の中にこれだけのエネルギーがたっぷりと詰まっている。
そして裏切りと衝撃の連続。
こんなのつまらないわけがないでしょう!
最高です。
10月7日公開の最新作
さて、そんなアウトレイジ。
続編にアウトレイジビヨンドがあり、そしてこの明日10月7日から3作目となる
アウトレイジ最終章が上映予定となっております。
長々とだらだらと書いていた割に一度も触れていなかったですが、監督は北野武監督。
僕はこのアウトレイジで北野監督が天才と呼ばれる所以を知った気がします。最終章が公開される今、観たことがない人は是非、そして観たことがある人ももう一度、観てみてはいかがでしょうか。
それでは、今日はここまでといたします。
ではまた!
小さい頭巾
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